世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ウィームスモルツ スパイスキング    46.0%

  • 地域: スコットランド
  • ブランド: ウィームス・ファミリー・スピリッツ
  • 価格帯: £26-70
  • 入手可能場所: コアレンジ
  • 掲載号:175号

フィービー・カルバーSCORE7.7

香り
最初はピート香。気持ちのいい散歩みたいに、かなりフレッシュで土っぽい匂いを感じる。ゴム底の靴と蜜蝋のような匂い。ラブハートのキャンディー、サンダルウッド、琥珀などの匂いが全体をまろやかにする。
生のフルーツをドライにスモークしたような味わい。ヒースのハチミツ風味があり、それがやや革のような風味を放つようになる。バニラクリームの甘味や、樹脂のような風味。かすかにフルーツとナッツバーの味もする。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。辛味が続いて、ドライな土っぽいスモーク香が包み込む。
コメント
フルーツとピートの香りが調和して、心地よいコンビネーションが楽しめる。

クリストファー・コーツSCORE7.9

香り
熟れた果樹園のフルーツと、穏やかな薬っぽい香りが拮抗している。ユーカリの葉とリコリスオールソーツ(菓子)。洋ナシと生のココナッツの果肉。繊細なモルト香。加水すると、繊細なピートのスモーク香がさらに強まってくる。
穏やかな薬っぽい風味が、繊細なクリームの風味とバランスをとっている。クローブとたくさんの爽やかな青リンゴや熟れた洋ナシ。加水すると、レモンとライムキャンディーの風味が前面に出る。
フィニッシュ
果樹園のフルーツを炭火焼きにしたような後味がしばらく続く。余韻の長さはミディアム。
コメント
フルーツ香が主導し、軽いピート香がある楽しいブレンデッドウイスキー。

ウィームスモルツ スパイスキング    56.0%

  • 地域: 各地
  • ブランド: ウィームスモルツ
  • 価格帯: 121-180
  • 入手可能場所: ヨーロッパ&アジア
  • 掲載号:141号

ローラ・フォスターSCORE7.8

香り
はっきりとした熱気が感じられる。まとわりつくようなパインレーズンのアロマが支配しており、レモンとくすぶる木の燃えさしの匂いも混じり合っている。
唾液を誘う炭のような感触に、ジューシーな酸味がある。スモークの一撃に、パイナップルと洋ナシの風味が対峙する。そしてナツメグとアニシードがそのあとを引き継ぐ。
フィニッシュ
炭のスティックをいつまでもしゃぶっている感じ。
コメント
パンチのあるスモーキーなブレンド。気の弱い人はご用心。

マーク・ニュートンSCORE7.6

香り
ミンスパイとカスタード。ペストリーの香りがほとんどパンのような匂いを漂わせるが、ふんだんなジャムの香りも伴っている。白檀を思わせる、カビのような感触。加水するとさらに心地よくなる。
爆竹。焼けるような黒コショウ、焦げたトースト、唐辛子。かなり酸味の強いイチゴジャム。サルタナを筆頭とするドライフルーツ風味が立ち上がる。加水すると和らぐが、新しい風味は現れてこない。
フィニッシュ
余韻はとても長い。黒コショウ、焼きたてのペストリー、ラズベリークーリ、タバコの感触。
コメント
無遠慮で単刀直入なウイスキーだが、なかなか効果的にまとまっている。